乳児期

 明莉は、多指症の他に、心疾患を合併していました。

 多指症については、1歳くらいで、切除術を受けました。今でも機能障害が残っています。腱移行せず、そのまま切除したものだから、現在も母指が強直しています。お箸を持つ時、鉛筆を持つ時、ちょっと気の毒だなぁと思いますが、当の本人は、特に苦にならずに指を使っています。今更ですが、人任せにせず、自分で執刀していれば良かったかなぁと思います。当時は、自分の仕事が忙しく、確か、小児病院で手術を受けましたが、妻に同意書を含めたICについては、まかせっきりだったので、それがいけなかったと反省しています。

 心疾患については、心房・心室中隔欠損、肺動脈狭窄、肺高血圧が合併していました。生後すぐに、チアノーゼで、虫の息でした。生後すぐの手術は体力的に厳しいため、生後6ヵ月で手術を受けました。術後は、合併症も特になく、その後、すくすくと育っていきました。

 寝返りやハイハイ、タッチができ始める時期は、健常児の約2倍かかりました。何をするにも、2倍です。